さておかれる冗談

脚本家でイラストレーターのシーズン野田が綴る「活字ラジオ」。たまに映画を酷評し気を紛らわす悪趣味を披露してます。http://nigaoolong.com/index.html

シーズン野田め…!   ライスタ角田

近頃やつは、ブログに勝手にライスタの写真を貼りまくり、「ライスタ肖像権」を侵害しまくっている。まったく、ライスタもただじゃないってのに!閲覧数が半端ないこのブログでそんなことばっかするもんだから、ろくすっぽ外も歩けないっての。
んで今日はそのシーズン野田が仕事で外出中なので、腹いせに野田の書庫にある「おやすみプンプン」という、野田が面白いと言っていた漫画をコッソリ読んで、「つまらん」と一蹴してやろうと企みさっそく読み始めた。
4巻読み終えて、本当に腹が立った。
聞いてないっつの!号泣漫画だなんて聞いてないっつの!
たしか、3回は泣いたっけ…。主人公のプンプンは文句なしにすごくかわいいし、(ぼのぼのに通じるかわいさ)画力に関しても誰も文句ないだろうし、描いてる日常や、社会、人間の不自由さ、人間の悩みはほとんど目新しさもないある種普遍的なものなんだけど、やっぱこういうのはディティールと演出力で俄然差が出るわけで。プンプンの存在が、そういう目新しくもない内容を、色鮮やかに塗り替えるわけで。やっぱり、なんつーんだろうな、泣かせるんだよなあ!一番泣けるシーンで本に垂れた鼻水を、「押し鼻水」とか言って、そのままパタンと閉じたっけ…。けっこう笑えるシーンもあるし、これを読んでてずっと感じていたのは、ギャグ漫画路線をやめてからの古谷実に近いな、という事だな。「シガテラ」とかの、恋愛のキュンとする部分をしっかり見せつつ、常に重低音として日常に潜む闇の部分をちらつかせて、でもシリアスになりすぎそうな所で笑いを入れて。みたいな配分が、かなり似てると思ったなあ。こういうのは、なんか全然飽きずに読めるんだよな。

浅野いにおの「おやすみプンプン」。1〜4巻、絶賛発売中です!ハフー。

お前の友人、ライスタ角田。