さておかれる冗談

脚本家でイラストレーターのシーズン野田が綴る「活字ラジオ」。たまに映画を酷評し気を紛らわす悪趣味を披露してます。http://nigaoolong.com/index.html

息を呑むよな華の舞     シーズン野田

さてさて、お久しぶりです。

例えば、昨日会った人に向けた言葉ではなく、あくまでも礼儀として、便宜上の挨拶として、

お久しぶりです

と、言ったまでです。

誰が見てるかわからないから、一応断りを入れておきます。


なぜならこの「お久しぶり」という言葉は、タイミングによってはものすごい嫌みになるからです。


例えば、久々に元気なポコチンに対しての彼女の「お久しぶり」はどうでしょう?

やっぱ、思ってたんだ…ってなるよね?

北朝鮮から南に逃げてきての「お久しぶり」はどうでしょう?

軽すぎますよね?

見てください、この例えの振り幅ね。

低俗から民族の話題へとなんてフレキシブル。


まぁそんなことはどうでもいいんです。

こうやって、脱線するから長くなって、誰も最後まで読まないのですからね。

もちろんわかってやってるんだからね。


さて

吉祥寺の方へ引っ越し一ヶ月経ちましたが、なんだか長い一ヶ月でした。

まだまだこの街を知らないので、坂元パルム兄さんと吉祥寺の夜を探索しにいきました。


時刻は深夜二時。

仕事も一段落して、意気揚々とちゃりをこぎます。

(チャリからしたら「こがれている」んだけど、一応僕らの目線から言ったので「こぎます」と…

わかるかなぁ。わからねーだろうな)


さて。

今回のテーマは…

鹿賀丈史がパプリカかじってシーツをばーっととる所をイメージしてもらいながら)

いい飲み屋はないだろうか。

です。





僕らは二人でよく飲む事があります。

スープや何かの汁など、ジャンルは何でもいいのです。

ただ飲むのです。

そしてその日は、息を呑む店を探していたのです。

チェーン店とかじゃなく、吉祥寺らしいおっさんくさい、知る人ぞ知るそんな店です。

けれども、いくら吉祥寺とはいえ、時間も時間。

営業しているお店はなかなかありません。




そこでようやく見つけたのがおでんの屋台。

これはいい感じで、チェーンでもなく、いい感じでおっさんな感じのデビューが出来る場所としてはいい感じでふさわしい。

きっとおやじとのやりとりが粋な感じで、

最低でもおやじが<のっぺらぼう>だったりで息を呑めるかもしれないという期待もあり


「まだやってる?」


なんて感じで聞いて見ると


「もうやってない」

だって。

「二時半で終わりだから」

って。

「おでんだから」

って。


しかも、全然のっぺらぼうじゃないし。




で結局、

はなの舞よ!!!

まぁ僕はこの坂元の顔に息を呑んだけども。

でこの後、にがウーロンについて熱く語ったけどもそれはまた別の話。