さておかれる冗談

脚本家でイラストレーターのシーズン野田が綴る「活字ラジオ」。たまに映画を酷評し気を紛らわす悪趣味を披露してます。http://nigaoolong.com/index.html

ルームシェアにまつわる、怖い話〜続き

前回のブログで

 

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と言ったのですが、誰も押さないので、もういいです。

 

 

 

 

勝手に話しますから。

 

 

 

 

 

ルームシェアミステリー。湯煙、密室、コンドーム。避妊を否認しつづけた果ての、駄洒落にならない真実と過去からのメッセージ事件!」

 

 

の続きです。

 

前回のブログで書いた通り、僕はルームシェアをしております。

 

メンバーは漫画家のライフスタイル角田、写真家のフィッシュマン、デザイナーの原島ロビン、そして、ブロガーのシーズン野田

 

4人です。4人のオッサンです。

 

 

 

それはいつものように、僕が家に帰ってきたときの事でした。

 

原島ロビンがリビングで、お茶を立てていました。

 

彼がお茶を立てるときはきまって「不機嫌」なときです。

正確には、不機嫌だけど、其の不機嫌の理由を聞かなければ、もっと不機嫌になるぞ!理由をきけ!という彼独自企画のサインです。

 

<巡り会った全てのものから送られるサイン

もう 何一つ見落とさない そうやって暮らしていこう>

 

と僕はミスチルと誓ったものだから、仕方なく

 

「原島さん、どうしたの?」と恐る恐る聞いてみました。

 

すると彼は「野田さん、風呂場を見てきて下さい」と、お茶を煎じながら、つぶやいたのです。

 

なんだろう?何がおこったのだろう?

 

僕は訳が分からず、とりあえず言われるがまま、風呂場に行きました。

 

風呂を覗くと、別段かわったこともなく、よくわからず、再びリビングに戻り、その混乱を原島さんに伝えました。

 

「どういうこと?なにもないけど」

 

すると彼はだまって立ち上がり、そのまま、ついてこいと言わんばかりに、風呂場に直行しました。

 

風呂場につくやいなや彼は地面を指差し、「これはなんですか?」と問うてきました。

 

彼の指を指す方に目を向けると、床のタイルと同じ色で、先ほどは気がつかなかったのですが、確かに何やら<白い物体>があるのです。

仕方なく、その白い物体を手に取ってみると、なんと、

 

 

 

 

 

使用済みのコンドームだったのです!!しかも変な縛り方。

 

 

 

 

ぎゃあぁ…コ、ココ、コンコン!!

 

 

 

 

と悲鳴を上げる僕を、原島ロビンは

「コンコン、コンコンきつねじゃないんだから。犯人は野田さんですよね」

と呆れた様子。

「え?いやいやいや!」と強く激しく、否定していたのですが、おかまいなしに原島さんの疑い目が我が股間に突き刺さってきます。

 

しかも、

角田…彼女あり

フィッシュマン…彼女あり

原島と野田…彼女なし(泣)

 

という悲しい客観的観測的事実から言っても、そんなゴム製品を使う理由が僕にはありません。

もう十分疑いが晴れても良いはずなのに、原島さんはまだまだ疑った様子で、

 

「コンドームオナニーをやっていたのだろう?そして片付け忘れたのだろう?」

 

という暴論を唱え始めました。

 

 

なんですか、それ。

そんな悲しい響きを帯びたものが、この世にあるのですか?

逆に其の概念が知れたことだけでも今回の事件に意義があるとすら思いました。

 

とりあえず埒があかないので、真犯人に自白させ、事を終わらそうと、角田を風呂に呼び出しました。

現状、原島さんと僕でないとすれば、残るは彼女持ちの、角田かフィッシュマンの線が濃厚なのは論をまたないはずなのです。

 

 

まさか角田のわけがないと、この説に半信半疑な原島さんの期待通り、角田は開口一番

 

「は?彼女と風呂場で猫のモノマネなんかしたことがないよ」

 

と言いました。

 

あ、ちなみに猫のモノマネというのは、ニャンニャンの意味らしいです。

 

 

 

「ほら、やっぱ野田さんだ!」

 

 

 

原島さんは、どうしても僕のせいにしたいらしいですが、そこは引き下がれません。

むしろ僕だとしたら、ちゃんと言います。

けれども、角田も同じロジックで

 

「俺だったら、別に言うし」と、イタチごっこ。

「しかも変な縛り方だし、まず俺じゃないね。俺の縛り方は軍隊仕込みだから、逆にすぐ分かる…」

 

 

う〜ん。これは迷宮入りか?

 

 

 

と思った其の矢先、

 

角田「ただ、現状、客観的に見た場合、たしかに一番怪しいのは俺かも知れない…」

 

と、突然主観を切り離し始めました。

 

そこで、角田が提案したのは

「コンドームの種類で照らし合わせる」

という、まさかの照会システムです。

これが本当の照らすハウスです。

 

角田は、絶対にこれしか使わないと言うサイコーコンドームがあるらしく、もし、それと一緒だったらば、犯人は自分であることを甘んじ受け入れると言ったのです。

そして、各々、自分の持っているスキンを持ち寄りました。。。

 

 

結果、誰のゴムとも合致せず、僕らはまた再びフリダシに戻ったのです。

 

 

なかなか決着がつきません。。。人間と言うのは不思議な物で、ここまでみんなが避妊の否認をしつづけると疲れてきて、逆に自分が犯人なのかな?それで収まるのかな?とつい思ってしまうのです。


だとすると、激しい取り調べによる疲弊感で、やってないのに罪を認めてしまうことも十分にあるし、冤罪って刑務所入っている人もまたけっこういるのではないか?と。

 

 

これだけ、全員、大まじめに「ちがうっぷ〜ぴょんぴょんぴ〜」と口を揃えて言うのだから、僕はみんなを信じます。

 

そして、残るはフィッシュマンにその事件の全貌が託されていたのでした。

 

 

 

一応の仮説はこうでした。

 

 

 

我が家に彼女を連れてきた事など一度もないと言う事実から、なんらかの具合によって、ブツが彼に張り付き、風呂に入る時にぽろりと落ちた…。

 

 

 

 

という、もはや邪推なのですが、一番そんなことをやりそうにないフィッシュマンだからこそ逆に、その時は、ありえるような気がしたのです。

 

けれども、邪推は邪推を超える事ができず、少しでも彼を疑った僕らが間違っていました。

 

 

 

「コンドーム?オードムーゲなら知ってるぞ!だは!」

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そうです。

やはり、フィッシュマンのはずがないのです。

コンドームすら知らないのです。

 

 

 

つまり、誰も身に覚えはない。

もしくは、しらばっくれている。。。。

 

 

 

 

こうして、世にも恐ろしい仮説へとたどり着いたのです。

 

 

 

 

 

 

このシェアハウスには、他に誰か住んでいる。。。

 

 

 

 

 

まず、コンドームの種類に該当者なし。

 

そして、妙に変な縛り方…。

 

 

もし、全員が真実を語っているのなら、それ以外考えられないのです。

自分が犯人である方が、いくらかマシであるというこのオカルト的な事態に、

その不穏な空気を切り開く特効薬的推理を疲労したのが、原島でした。

 

 

 

竹前じゃない?

 

 

 

 

以前一緒に住んでいた同居人で、前回も紹介しましたが、まるで焦げたパンでできた人形です。

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原島「まだ一緒に住んでいる時に風呂で使用したブツが、長い年月の果て、風呂の奥から流れ出てきたのでは???おお〜!そうか!これは竹前の過去からのメッセージなのか!!」

 

一同「そうだ!そうに違いない!いえ〜い!!」

 

 

 

まるで、隕石から地球を守ったかのごとく、ハイタッチをする僕ら4人。

 

 

 

 

ということで心当たりがある方は、ご一報をお願いします。

 

ルームシェアメイト一同

 

 

 

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