これが私の生きる道
ブログを更新せずのゴールデンウィークでしたが、この歳になると、ゴールデンウィークもクリスマスも盆も正月も誕生日もへったくれも、ありません。
たまに、へったくれはあります。
これらに付随する「休日」的ニュアンスを享受する資格があるのは、毎日職場に行って汗を流し、家族の写真をデスクに飾り、娘の誕生日に早く帰ろうとしていた矢先に女子に残業を頼まれ、電話越しに謝りながらハッピーバースデーを娘に歌う、生産性のあるしっかりとした社会人であり、
電話で<毎日クリアアサヒを飲んでいる>と言う設定でビールの試飲のモニターバイトの予約をし、小一時間で日銭を稼ぎ、安風俗が生き甲斐の苦役列車な自分には、
世は休日だというのに、仕事をしなければならないという、ゴールデン級の寂寥が襲うだけの習わしでしかありません。
何がゴールデンウィークだと。
正直、そう思っています。
安達祐実だったら「キリスト教徒じゃあるまいし」と、吐き捨てる事でしょう(ネタが古過ぎ)。
ここ数年、ゴールデンウィークは毎年派遣のバイトをしています。
契約上詳しくは言えないのですが、毎年幕張メッセで開催される
「どきどきフリーマーケット」の運営スタッフをやっています。
詳しくは言えないのですが、4日間泊まり込みで、朝5時に現地に集合し、スタッフジャンパーを着て、数百台の出店車両を誘導するところから一日が始まります。
詳しくは言えないのですが、借りるブース数も出店者によって違うので、一台一台何ブース借りているのか聞きながらやらないといけないで、普通の誘導とは違うのです。
「一台3ブース、横置き!!!」や
「二台3ブース、真ん中空け!」や、
「縦、縦、横、左開け、おあと、五台9ブース、左空け、横、残り縦!」
などと、一瞬で判断し、細かい指示を出しながら、仲間と連携して車を誘導します。
まるでテトリスです。
どんなに上手に入れ込んでも、消えないテトリスです。
下々の仲間を誘導する立場としては、これはもうピクミンです。
その後、巡回しながらブランド品をチェックしたり、迷子を探したりします。
そして、最後に、せっかく朝に入れ込んだ車両を再び追い出します。
詳しくは言えないので、ここまでしか書けませんが、とにかく、疲れます。
ここには、ゴールデンウィークを謳歌しようとやってきたお客様が、毎年20万人ほどやってくるのですが、会場と同時に「我、掘り出さん!!」と、走るその群れを眺めていると、
いつかは自分も、あちら側に…
と丁稚な気分になるのです。
なんなんだ、こいつらは、馬鹿なのか!!
とは思いません。
他に行く所あるだろ!!
とかも思いません。
ただただ、来年こそはと、ゴールデンウィークを謳歌する資格を与えられたヒエラルキーの上の方に、どうにか少しでも近づきたいスレイブな気分になるだけです。
今年、印象深かったのは、出店者の方に
「お兄ちゃん、毎年いるね!」
とお言葉かけていただいた事です。
お前もだろ!と一瞬なったのですが、
その「毎年いるね!」が脳内で変換され
「お兄ちゃん、まだ売れないの?」
になり、いろいろな変換を経て、最終的には、
「おい、ちんどんや、太鼓はどうした?」
という、なんとも言い得て妙な言語に置換えられ、出店品の中から太鼓を探すという事態に陥りました。
正直、声をかけられ、はっとしました。
その時、気づいてしまったのです。
自分は、この仕事に誇りを持っているという事実に。
結果、ゴールデンウィークを楽しんでいるという事実に。。
自分は根っからの奴隷体質だったのです!!
スレイブな自分に、誇りを感じていたなんて。。。
だだっ広い空間が、車両で埋め尽くされる、あの充実感…。
迷子が見つかったときの、あの、安心感…。
掘りだし物が見つかったときのお客様の笑顔…。
それらが生きる希望となっていたのです。
お母さん、俺、
やりたいことがみつかったよ。
サイコーの仲間達、ありがとう!
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