私事ですが。
冗談と現実の間に、すっぽりと迷い込み、江國香織と小説を共同執筆をしたいシーズン野田です。
秋も深まり始め、ふりむけば夏の刈り上げられたうなじも遠のく季節となりました。
当ブログの更新頻度も激減し、がらんどうの閑古鳥状態でございますが、あまり頻繁に更新すると「野田は入院をしている」というあらぬ噂が流れ始めるので、このくらいでちょうどいいのかもしれません。
9月はしかし忙しく、すべての飲み会を断り、あらゆる飲み屋に大打撃を与えてしまい、「ワタミには「365日24時間、死ぬまで働け」という言葉がある。」
という名言ができる運びとなりました。
なにが大変だったのかって、映画撮影もさることながら、なんとこの期に及び、引っ越しをしたわけです。
ずっと黙っておりましたが、大学卒業を卒業してからずっと、ルームシェアをしておりました。
一緒に住めば去ってゆく男達の中で、唯一最初から最後まで一緒にひとつ屋根の下でお互いを「小雪」「チイ兄ちゃん」と呼び合い暮らしたライフスタイル角田と、ついにお別れです。
いつも帰宅すればライフスタイルがいる、というライフスタイルがついに終わるのです。
思えば色々と喧嘩をしました。
一番の大げんかは、僕が彼のパンツを履いているさなか、ウンコを漏らした時だったと記憶しております。
自分はウンコを漏らした事にショックだったので励まして欲しかったのですが、間違えて彼の勝負パンツをはいている時だったことで、彼を怒らせてしまった。
他にもいろいろありましたが、今ではいい思い出です。
この先どうなるのでしょうか?
角田は彼女と暮らします。
自分は、寅さんのようにしばらく放浪して、貼り絵をしながらおにぎりを貰う生活を続け、人生を見つめ直してみます。
巡礼の旅です。
さて、引っ越し当日は、歴代のルームメイツは誰一人来てくれませんでした。
テラスハウスの最終回で、歴代メンバーが勢揃いしたのとは、実に対照的です。
現実なんてこんなものです。
途中で去る奴らは実に気楽なもんですよ。
最後の最後、コンプリートする時が一番たいへんなんですね。
これは、モノ作りもそうですね。
確認や、最終判断ってのは、一番つらいし、肉体に負荷がかかりますよね。
目の前の膨大な作業に途方に暮れながら、とぼとぼと、僕と角田と、角田の彼女で部屋を片しておりましたがそこに、
メンバーの坂元パルムが「あの部屋には思い出があるから、手伝わせてほしい」と名乗り出てくれ、嫁さんとやってきてくれました。
それでもかなり大変で、
仲間達が「引っ越し屋はすごいな」という結論に至りそうになるところを、
僕が冷静に
「引っ越し屋はそれしかやっておらずノウハウがあるから凄くて当然だ」という
愚にもつかない正論をふりかざし、場を凍り付かせる程に疲れました。
ということで、今まで皆さんありがとうございました。
色々な出会いがありました。
僕らと出会ってくれた、いろいろな人たちありがとうございます。
最後にレッドロブスターで一番高い、3ポンドのロブスターで、労をねぎらいました。
調理前に客席まで、店員さんがロブスターをもってきて見せてくれるのですが、
唯一の武器であるハサミの不自由をよぎなくされ、この後ボイルされる運命にあるロブスターちゃんと、目が合った瞬間、なんて残酷なショータイムなんだろうと、慄然したことを最後に記しておきます。
ということで、私事ですが。