さておかれる冗談

脚本家でイラストレーターのシーズン野田が綴る「活字ラジオ」。たまに映画を酷評し気を紛らわす悪趣味を披露してます。http://nigaoolong.com/index.html

天才歌人・枡野浩一さんと、あの!中村うさぎさんのイベントで登壇した話。

お題「ちょっとした贅沢」

エッヘン!!

 

どうも。今年になって、実は分け目をひっそりと右から左へ移しかえたシーズン野田です。

いきなり、去年の宝くじの当選番号よりもどうでもいい情報で皆さんの脳みそを汚してしまったこと、深くお詫びいたします。

 

まぁSNSでどうでもいい情報を常に享受せざるを得ない時代ですから、そんないちいち律儀に謝らなくてもいいとは思うのですが、つい相手の立場に立ってしまうと、申し訳なくなってしまう性分なのです。

 

偉いだろ??エッヘン!!

 

さて、枡野浩一さんと、中村うさぎさんのトークイベント「」に足を運びました!!

 

場所はすっかりお馴染みになりましたロフトプラスワンです。

 

今回も前回同様、枡野さんとうさぎさんの、仲がいいんだか、悪いんだか分からない軽快なトークで、あっという間に時間が過ぎていきました。

 

ただ喋るだけ。そんな芸当、僕らじゃ到底出来ません。

 

僕らは一生懸命コントの稽古して、かけた時間や努力をわかりやすくコントというフォルムを借りて提示することでようやく人前に立とうと思えるのです。

 

地肩の強さで見る人の興味を引くことほど難しい事はないと常に思っておりますし、そのくらいの分別はあります。だからトークイベントは難しいんですよねぇ。

 

こういうのもおこがましいけれど、そして、セロリじゃないけれど、育って来た環境があまりにちがいます。

 

持っているネタの数がやっぱり多いし、なんにせよお二人とも有名人ですから、賢人のお言葉と言うのは自然に体に馴染むわけですね。

 

僕は素直ですから、「え〜そうかなぁ?ちがくない〜?」とか一切思わないのです。

 

「へ〜なるほど、うんうん」とうなずくだけで、うなずきすぎて、辺り一面フケだらけ。

やがてそこに山が出来て川が出来て集落が出来て文明が栄えそうなくらいのダイナミズムで勢いのあるフケでした。

 

枡野さんとうさぎさんは、本当の根っこの部分では通じるものがあって、同じ水脈が流れているんだけれど、出口が女湯と男湯だから、たまにそのくらいの違いで意見や感じ方に食い違いがあったりするのですが、そんなときでも、両者に対して、そうそう俺もそうだなぁ、と思う部分があるわけです。

 

二人に同じように共感している自分がいる。

 

まぁ多分自分のパーソナリティがそんなにしっかりしてない、ということなんだと思います。

 

自分には固定化された考えというのがないんです(あるけど)。

 

まぁ、下手したらイデオロギーみたいになっていくから、固定化するってもの考えものですが、確固たる芯みたいなのは必要だとも思います(なくても死にはしないが)。

 

で、自分がトークイベントをやるときに、少なからず嘘をつく瞬間があって、それはそんなに思ってないけれど、もりあがるからこっちの意見を言うみたいな、まさに事件は現場で起こっているんだじゃないけれど、脳の会議で出た判断とは違う事を口先だけで言ってしまうことがあるのです。

 

で、結局何が言いたいのか分からない方に行く。。。ということがあるため、結果ギャグにする(しかもその事が、バレている)。

 

というのが、僕の思考の基本的メカニズムですから、もちろん誤解も受けるし、あのときそう言ってたじゃん!と言われても、「そうだっけ??」って全然覚えてない。(覚えてても知らないフリ)

 

ポリシーの中に(ポリシーもないけれど)、ねじ曲がっても、誤解を受けても、どうでもいいってのがあるのかもしれません。いや、そもそも自分の判断何て間違っているってな感じで諦めているのかもしれません。

 

で、自分でトークイベントやるときってずーっとそんなことを考えていて疲れてしまうんですよね。

 

もちろん練られて稽古したものでも、その場でその都度考える事は膨大なのですが、やっぱり訓練しているから、ダンスのように自意識が縮こまる分、まだ楽なんです(違う辛さがあり、結果コントの方がつらいが)。

 

まぁ自分の話はおいといて、だから、枡野さんの感じ方に共感したあと、反論めいたうさぎさんの話にも共感してしまい、どちらかというと。。。ってのもあまりない。

 

例えば、「恋人たち」という映画の話から、自己憐憫の否定VS肯定みたいに派生した時があって、自分はどっちなんだろうなぁ〜とずっと考えていました。

 

まぁ、どっちでもあるってことなんですけどね。切り口一つだしね。

 

と言うような感じで、結局なにがいいたいんだっけ??の連続なのですが、ここで本題。

 

最後に、僕もちょっと登壇して、2月の9日に阿佐ヶ谷ロフトで枡野さんと一緒にやるイベントの告知をさせていただきました。

1月22日に発売するにがウーロンが深く関わっている映画の発売記念イベントです、枡野さんは以前より、この映画をほうぼうで凄く褒めて下さっております。

そこで、枡野さんをゲストでお迎えしてというか対バンで、イベントをやる運びになりました。

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こんな湯垢のような僕が、二人に挟まれてトークをするのもなんだか気が引けたのですが、なんだかすごい気を使って下さり、

 

「お前誰だよ?ともだちの正体より気になるわ」

 

というお客さんの視線を感じつつも、楽しくやれました。

 

枡野さんとはありがたい事に、何度か交流もあり、知ってもらっているのですが、特にうさぎさんからしたら

 

「お前誰だよ?ともだちの正体より気になるわ」

 

と言う感じだと思うんです。

 

「何が5時に夢中!だ、バカバカしい」

 

と言う感じだと思うんです。

 

けれど、しかしまぁ、実際にお会いして、ちょっとしゃべってみるとですね、これがまぁ、めちゃめちゃ優しい方なわけです。

 

本当に優しい。

 

僕はやさしさをバファリンで例えるのが大嫌いなのですが、こんな僕がバファリンで例えたくなるくらいの優しさです。

 

週刊文春とかでもよくうさぎさんのコラムを読んでいて(一時期はうさぎさんのコラムから読むくらい好きだったなぁ)、歯に衣着せぬ感じの印象のせいか、コワイ人なのかなぁとバイアスがかかっていたのからかもしれませんが(そう言う部分もあるにちがいないが)

 

しかし、いや本当に、興味を持って聞いてくれるんです。

 

ただ単に人当たりがいいとか、そういうことではなく(そう言う部分もあるにちがいないが)こんなクソみたいな底辺作家の僕に気を使わせないようにしてくれる心づもりを感じて、感動しました。

 

いい人とかいうと安っぽいんですけれどね。そういうのって、感じるじゃないですか。わかるんです。普通の人より、全然低姿勢だし。凄い人ってそうなんですよね。。。なんででしょうか。偉ぶらない。勉強になりますね。

 

僕はすぐ偉ぶるので。人生でもっとも使った言葉が「エッヘン」ですからね。見習わないとなぁ。

 

本当にありがとうございました。

 

 

ということで、

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よろしくね〜〜〜!!!!

 

イベント後に枡野さんと現在絵本を作ってるイラストレーターの目黒さんに、コントを褒められました。枡野さんは色々見てるから信用できる!と仰っていました。

ははは!エッヘン!!(ありがとうございます。。。)

 

そんな枡野さんが褒めてる映画「テラーオブハウス」もしかしたら上映しますからね〜。

絶対に来て下さいよ〜〜!!

 

以上。