芸大の学食で飯を食らう。聞こえてくる女子大生の会話。芸大の「そっせい」に行った話<後編>。
芸大の学食で日替わり定食を食べた。
というどうでもいい内容をお届けします。
もし芸大に受かったいたら、僕はここで毎日くだらない話を仲間としながら、時間を持て余していたのだろう。
やつはあのこと付き合ってるらしい、とか、教授があのこに手を出した、とか、キリンの首だけじゃなくツノにももっと注目すべきだ、とかみたいなくだらない話だ。
サンドイッチがうまそうだったが、めったに来ないし、どうせなら一番芸術っ気のあるメニューを食べようと思った。
辺りを見回すと、だいたいが日替わり定食を食べていた。
おそらくこの学食の定番なのだろう。
カツカレーとも迷ったが、同調圧力に弱い日本人らしく、日替わり定食を注文した。
特に際立った芸術っ気はないものの、豚のキムチ炒め??と焼きそば、そして厚揚げという、一見無秩序な組み合わせは、なんとなくダダイズムだが、味噌汁とご飯が同席すれば、それは世に言う日替わり定食といえなくもない。
これで450円(確か)。
大人になった自分から言わせるとリーズナブルに感じました。
武蔵美(母校)の日替わりもこんな感じだった気がする。
まぁだいたいが270円のカレーばかりだったので、450円だと割と手を出しにくく、あまり食べた記憶がないけれど。
目の前には2人の女子大生が座っていた。。。。
つなぎを着ているからおそらく芸大生なのだろうが、なんか、芸大生や美大生女子を「女子大生」というのにはいささか抵抗があるな。
大学で学ぶ全ての女子が「女子大生」であるにもかかわらず、どうして芸大美大の女子は「女子大生」に属されないのだろうか。
おそらく女子大生という響きから醸し出される、数パーセントのギャル的要素や、クラブに行って男をひっかけるワンナイトラブへの無抵抗感、合コンに対してのこだわりと哲学、お金がなければ風俗で働けばいいというような貞操観念の低さが、芸大美大女子には欠落しているからだ。
1日中、汚いつなぎでウロウロして、男じゃなく作品と向き合ってるんだから仕方ない。
そもそもつなぎなんて、ウンコするのも一苦労だ。
つなぎ着ながらいいムードになんてならないし、なったところで脱ぐのも大変だろう。
股間の部分をハサミでちょん切るのが一番手っ取り早いが、本当にイチモツまで切ったらシャレにならない。
男の前で裸になるといえば、へんてこりんなパフォーマンスをするときだけ。
そういえば、自分も学生時代「合コン」なんて一度もやらなかった。
合コンてのは、早稲田とか慶應とか人数が多くて誰と気があうかわからない人たちが、ある程度的を絞るためのシステムなわけで、芸大美大のような端から共通した思考を持ち合わせた村民たちにとって、そもそも無用なのかもしれない。
それに、出会いを求める理由って、暇な時間を潰すためでもあるので、作品に膨大な時間をかける芸美大生にとっては、その時間があまりない。
周囲で合コンやってるやつなんかいたのかなぁ。。
ただ単に自分がよばれなかっただけ、という可能性は棚上げしとくか。
「棚上げ君、棚上げしといて」
さて、ご飯を食べながら、目の前の女子大生2人の回が嫌が応にも聞こえてくる。
さぞ芸術っ気たっぷりの会話かと思いきや・・・・・
A「私4月から留学するんだ」
B「え?どこに」
A「イギリス」
B「え〜うそ!これから誰とご飯食べればいいの〜。泣きそうなんだけれど」
俺(早く泣けや)
A「なんか、このままいてもって思うし」
B「イギリスか。〇〇の家とかにいけばいいじゃん?」
A「あ、もう連絡して会うことになってる」
B「へ〜これってオフレコ?」
A「え?別にそういうわけじゃないよ。5、6人にはもう言ってるし」
俺(こいつには言ってないのかよ)
B「そうなんだ。いつ決めたの」
A「去年の夏くらいかな」
B「そうかぁ。えー私本当に悲しいんだけど。ご飯だれと食べればいいの」
俺(こいつしか友達いないのかよ)
A「◯◯と食えばいいじゃん?」
B「だって時間合わないしな」
俺(飯ぐらい1人で食えよ)
A「まぁ1年で帰ってくるけどね」
B「そうかぁ。っていうか。一緒にご飯食べれないのもショックだけど、それより、私にそのことすぐに言ってくれてないことがすごいショックなんだけど・・・」
俺(やっぱ気にしてた!!)
A「隠してたわけじゃないよ。いうタイミングなくて」
俺「普段、飯食ってるときがいうタイミングだろうが!」
AB「え?誰???」
。。。。なんとなく気まずいので、慌てて退散しました。