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さておかれる冗談

脚本家でイラストレーターのシーズン野田が綴る「活字ラジオ」。たまに映画を酷評し気を紛らわす悪趣味を披露してます。http://nigaoolong.com/index.html

つかの間の休息   シーズン野田

ついつい気になってしまう性分である。

よく「給料日前だから金がない」という輩がいる。

小生、サラリーマンとして働いた事がなく、

給料制度の恩恵にあずかったことのない愚弄人だが、

給料日前だから金がないわけじゃあるまい、

と思ってしまう。



「給料日前にたまたま金がない」

だけの話であって、「給料日前」自体が原因で、金がないわけではない。



これではまるで、給料日前があらぬ誤解を受けているようで少し可哀想ですらある。



牛丼前だからショウガがない。

では筋は通るまい。


バス停前だから、バスが来ないのではない。


「線路沿いがうるさい」のではなく、線路と電車の摩擦がうるさいだけで、

ただ線路に沿っているだけで「線路沿い」は何一つ物音はたてないのと似ている。




だいたい、給料日前でも金があろうとすることはできるはずではないか。

どいつも、給料を貰った直後はなんとなしに、金がたくさんある気がして、ついつい羽振りよく使ってしまうだけで、そのスタートダッシュさえ我慢すれば

「給料前でも金がある」

となるのだ。


いや、それだと、「給料前だから金がない」前提の言い回しになるので、給料前とか関係なく「金がある」と言わねばならないのか。

「…金がある」

つまり、「給料前」という概念そのものを取り除かねば、正確に訂正した事にはならないという、なんともややこしい話になってきやがった…ついに。



それでは多少長いが、

「給料貰ってからけっこう経ったから、今金がないんだよな、それなり使っているから」

にしてはどうだろう。

これだと、

「給料前だからない」というニュアンスは崩れる。


がしかし、

「給料前だから金がない」と言いたい「ウズウズ感」を多少なりとも感じて逆に厭味か。





俺は何を書いているのだろう。





給料泥棒に乾杯!