さておかれる冗談

脚本家でイラストレーターのシーズン野田が綴る「活字ラジオ」。たまに映画を酷評し気を紛らわす悪趣味を披露してます。http://nigaoolong.com/index.html

酷評シネマレスラー『ジェイミー、童貞やめるってよ』

カールスモーキー、ヘビースモーキーに、喝!!

 

という駄洒落を思いついて、

 

文の流れのためだけに「石井」を除いた自分の演出力に脱帽状態のシーズン野田です。

石井 竜也さんからクレームが来たら、もののあわれと、説得するつもりです。

 

石井さんは僕らがPFFで審査員特別賞を獲ったときの審査員でした。

絶賛して下さったので、話せばわかると思います。

 

 

 

 

さて、さて、さてと、サテトサラダと。

 

映画をたくさん観まくるプロジェクト

 

「ミマクロード・ヴァン・ダム」

 

を発案したからには、ほぼ日で映画をみなければなりません。

ほぼ日といっても、変な手帳でがっぽり稼いでいる糸井重里氏とは全く関係がありません。




今回の映画はジェイミー童貞やめるってよ

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各所で評価され、話題となった日本映画で、前々から見ようと見ようと思ってようやくありつけた作品です。

 

神木君の演技が見ものだ!とか、小説よりいい!だなんて言う人もしばしばいたので、期待は高まるばかりです。

 

たしかジェイミーがほとんど出て来ないで物語が進むんだよね、逆に楽しみ!

 

そして、本編がスタートし見ているうちに、

 

あれ、ジェイミー出まくっているな…っていうか、これ、洋モノじゃない?

 

という、いつもの「雲行きが怪しくなるパターン」。

 

そうなんです。。。

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「シーズン、作品間違えたってよ」

 

邦題をつける奴らの手口にまんまとはまってしまいました。

 

桐島、部活やめるってよ

 

 

『ジェイミー、童貞やめるってよ』

 

って、ほぼ一緒じゃん!!!

 

 

 

このように、間違いを需要を狙い跋扈する悪質なネーミングには断固抗議!!

 

最強のふたり」という映画のDVDの横に、すげー似てるDVDがおいてあって、こんな手口にひっかかってたまるか!と思っていた矢先だったのですが、我ながら面目ない。

 

という事でこの映画。

 

もう一度述べますが、ジェイミーは本編に出まくります。普通に主役です。

 

高校を卒業したばかりのジェイミーは、さえない町レインマスで、母親が経営する宿屋を手伝っている。ジェイミーの楽しみといえば、悪友たちと週末ごとにくりだすパーティ。童貞卒業を目指してナンパを繰り返すがなかなかうまくいかない。そんな中、あるパーティでであった年上の女性ジュリアナに一目ぼれ。だが 宿屋の人狼ハンターを名乗る謎の男シドから、あの娘はやめろと警告される。シドによると、人狼は童貞を狙って襲うという。このところ町の若者が次々に襲わ れ命を落としているのだ。シドの警告にも関わらず、ひょんなことからジェイミーとジュリアナは急接近。ジュリアナの正体は・・・・・・? そしてジェイ ミーの童貞の行方は・・・・・・?

 

という、ただの、変化球童貞モノでした。

 

童貞や処女の肉は人狼にとって「うまい」らしく、だから狙われる。

その設定は面白いけど、その設定を生かした意外性をあまり見られなかったんだよな。

 

お前童貞だったのか!処女だったのか!というところでボケれるし、明らかに処女でもまずそうだから食べない悲惨な女がいたっていいわけよ。

 

なんかそういうウィットさがないんだよなぁ。

 

あとね、向こうの童貞モノってのはイケイケのアゲアゲ設定がやけに多い。

 

そんな奴らが童貞であるのが、お国柄ってことなのかもしらないけれど、そんな童貞はこの日本にはそういないからね。

いたとしても、もう、完全に童貞でいることをあえて選んでいるという変態どもなわけ。

 

童貞って、早く捨てたいものだよね?

 

捨てたいけれど捨てられないが故に、自己が歪み、童貞モラトリアムを肯定するという残念なケースで、アゲアゲはもちろんあるのだろうけれど、それだって根本はどうにかしたいという気持ちが屹立しているはず。

 

けどね、もうこいつらはね、

ちょっと頑張れば童貞なんて捨てられるぜ!

 

っていう空気なわけ。かっけーしさ。女にべたべた触るやつもいるし。

 

童貞をこじらせてるやつってのは、しまいには、女なんかクソミソくらえ!とポコチンにライセンス料つけるようなヤツなんです。

 

そういう自己愛を醸成させているんです。

 

だからね、いえ〜い!みたいなアゲアゲはネタじゃないとできない。

 

まぁなんと情けない話をしてるんだって感じだけどね。

 

この映画にはそういうのがない。その奥に潜んだ悲しみがね。

 

監督はヤリチンなんじゃないかな。

 

桐島〜の方も童貞ニュアンスあったけど、童貞って描きやすいんだろうな。

 

誰もが童貞だったときがあるし、主人公のドラマ場の欲求も設定しやすいから。

だからか、異様にキャラ化される傾向にあるよね。

 

とりあえず、こじらせておけば良いみたいなね。

 

安直ですよ。

 

けれど今回の設定では、童貞である事が必須条件だから逆にそこまで童貞の機微みたいのはどうでもよかったんだろうね。

けど、プロットだけみえてなんとも、映画的情緒を感じないというか、そもそもこの映画についてあれこれ語ることもよくわからないって感じね。

 

童貞×人狼

 

っていうわかりやすい企画書をまんま見せられたっていうね。

 

あと、人狼って言う設定なんだけど、これもまた日本にはなじみがないから、ピンと来ない。

 

後半、引っ掻かれて感染して、友達が人狼になってしまうんだけど、それをさも当然のように描くわけ。

 

ゾンビと一緒なの。

 

引っ掻かれていきなり発症して、

 

え?そうなの??ゾンビと一緒なの?

 

って思ったんだけど、みんな知ってました?

 

ということで点数は0点!!失格!

 

田舎のじねんじょ畑でも継いだらどうだい?

 

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