名古屋タワー 〜オカンとボクと、時々ゲロはく、父
今週のお題「これ、うちのおかんだけ?」
お久しぶりです。
自分で言うのも気が引けるのですが、自分はとあるグループの中ではメッシ的な存在で、しかも中身がスカスカなので、メッシュと呼ばれています。
どうもシーズン野田です。そんなシーズン野田です。
今回のお題は「これ、うちのおかんだけ?」
らしいので、おかんにまつわるはなしを綴ろうかと思いますが、僕は<おかん>という呼び方が嫌いです。
最近この呼び方をよくききますが、お前は関西人か!!と、それこそ「なんでやねん」と、「まんがな」「でっしゃろ」「いてまうぞ」とつっこみたくなります。
考え過ぎなのでしょうか。
東京生まれの東京育ちがおかんという言葉を使う度に、それこそ悪寒がします。
さて、先日、叔父が他界しました。
この世の中、他界する者あれば、新しく生まれてタカイタカイをされる者もある。
「タカイタカイから、他界へ」
とんでもなくしょうもないコピーです。
とても面白い叔父で、親戚の変なおじさんをまっとうしているひょうきんな人でした。
僕の唯一の叔父さんで、小さいときは大変かわいがってもらいました。
悪口が面白くて、げらげらと笑っていたのを覚えています。
数年前、久々に会った時、すっかりやせてはいましたが、もちまえの下らなさは健在でとても嬉しく思いました。
ガンと言うことでした。
叔父の地元である名古屋で葬式があるので、おかんと二人で直行しました。
車です。
ちょっとした長旅になります。
地域で一番の貧乏家族なので、少しでも交通費を浮かせるためにも車の方が都合がよいのですが、父親は新幹線で我々とは別に向かいました。
なぜって?
ゲロを吐くからです。
全く家にお金を入れない駄目な親父ですが、ゲロだけは入れてくるのです。
バーターで、ゲロを差し込んでくるのです。
ゲロの話はまた後でするとして(するんかい)家を出たのが午前0時。
近場のインターから高速に乗り上げ、長旅に備えてさっそくドライブインに入ると、お目見えするのが、たむろしていた珍走団。
今から夜のハイウェイを珍走合戦すること受け合いで、警察も数名周囲から睨んでおりました。
やだな〜やだな〜と思っていると、おかんがが買い物しながら
「ああいう子達みても可愛く思えるなんて、私も歳を取ったわね」
と余裕な態度。
意外なおかんの言動に頼もしく感じたのですが、
ブロロロ!!とエンジンが爆音で聞こえ始めると、
「殺される!!」
と騒ぎ始め車にダッシュしていきました。
それこそ珍走です。
さて、サービスエリアを後にしてしばらくいくと料金所にて再び珍走団が行列を作っておりました。
そりゃそうです。
彼らの乗り物には、長い背もたれが付いていても、ETCなどハイカラなモノがついているわけがないのですから。
ETC車が颯爽と通り過ぎて行く中で、なかなか進まない一般車の列にイライラが募り
「暴走族が普通に料金払ってんじゃねーよ」
と再び母親がイキりだしました。
うちのおかんはよくイキるのです。
因みに多くの家庭と同様に、特にイキられるのが父親で、
「あんたの立場だったら、自殺してるよ」
という、絶対に人が人に言ってはいけないワードでイキられている父を見たときは、さすがに不憫になりました。
クリカンが嫁さんに言った「殺していい?」を軽く超える衝撃です。
(これもすげーけど)
まぁ、これも一つの愛情の形であると勝手に結論づけました。
むしろ、相手の立場を思っての発言であると。素晴らしい利他精神です。
朝方、高速道路には霧が立ちこめてきました。
オカンはどうしても富士山が見たかったらしく、今度は天気にイキっていました。
そんなこんなで、名古屋に着いたのは九時間後。
迷いに迷って大分時間がかかり、葬式には少し遅れてしまいました。
ゲロを吐かずにすんだ父が「早くしろ!」と斎場から出てきました。
冷たくなった叔父は、生前の面影もなく痩せこけていました。
ガンで死ぬとだいたいがシンボル化されるようで、祖父も祖母もみんな最後には一体誰なのかわからないくらい痩せて、みんな同じように見えました。
なぜか口が開いていたのですが、自分が死ぬときは、どうか口だけは閉じさせてください。かわいそうです。
みんな泣いていました。
そういえば、僕はおかんの涙を一度も見た事がありません。
おかんの母や父が死んだと時でも、おかんは泣きませんでした。
普通、母の涙って一度は目にしませんか?
親が泣く事態に対処できるか心配なので、おかんが泣くような出来事が起らないことを願うばかりです。
だから自分の弟や妹には最低でもおかんよりは長生きして欲しいです。
死ぬならどっかでこっそり死んで欲しい。
(ここまでおかんと言うワードを無理くりに使ってみましたが、気持ちが悪くなってきました)
火葬場の帰り。「焼けてたね」「うん焼けてた」「焼けるもんだね」と言いながら帰る親戚達。
これで四年連続のお葬式です。
今年は誰が死ぬんだろう?こんどこそ志村けんかな?
なんて冗談で言ってましたが、本当に誰か死ぬとは思いませんでした。
そういう年齢になったのだろうけれど、どうにか、しばらくは誰も死なないで欲しいです。
帰りに、静岡の親戚がやっているレストランに立ち寄り、すっかり遅くなってしまいました。
そしてオカンは
「やっぱり富士山が見たい」
と再び富士山への思いを馳せました。
夜だから無理だと言うと(すげー普通のことを言ってる俺)、
どこかに泊まればいいと提案されました。
そこまでして富士山が見たいおかんへの困惑と、どこかに泊まればいいという提案を片思いの女性ではなくおかんから提案されるがっかり感が車内に充満しました。
いやいや、次の日仕事だし、どこかに泊まるとなるとお金がかかるから無理だ!というと(また普通のこと言ってる俺)おかんは、
「この辺に、ラブホとかそういう安いところはないの?」
と言い出しました。出しやがりました。
今世紀最大のがっかりです。がっかりガスで中毒死しそうです。
しかもどこの世界に、明け方の富士山を見るために母親とラブホに泊まる息子がいるのでしょうか。
「ふざけるな!お前とラブホなんか泊まりたくない!」
と今度は自分がイキる番でした。
すると母は「昔は家族で泊まったのに」というわけのわからないエピソードを語り始めました。
「あんたがまだ子供の頃に、皆で泊まったのよ。すごい大渋滞で疲れちゃって途中でラブホに寄ったんだよ」
「いや、家族でラブホに入れるわけないだろ(普通のこと)」
「だから子供達は見つからないように隠しながら入ったんだよ。みんなでベットの上に寝てね。ラブホのベッドって広いじゃない?」
その日まで、初めて付き合った彼女と行ったラブホがラブホの初体験だとばかり思っていました。
けれども、実はもっと幼い時に家族と行ったラブホが自分のラブホ初体験だっとは、ちょっとした衝撃的事実です。
実はこうだった系の話が、虚を衝いてまい込みました。
※しれーっとラブホに入る家族イメージ
結局、静岡のサービスエリアで朝を待ちました。
まぁ、人間いつ死ぬか分からないしなぁ。母も死ぬ前にもう一度富士山が見たかったのかもしれませんね。
話は変わって
母は崎陽軒のシューマイが大好きで、海老名で買ってたのですが、崎陽軒ってなんか字の並びとしてしっくり来ない。
「崎」は頭に付くような部類の漢字じゃないんだな、と…。
山崎、野崎、龍崎、エトセトラ。。
さて本題。
こんな私ですが、ロフトプラスワンでイベントやるので、是非とも来て下さいね!!
6月10日です。
https://www.facebook.com/events/1597457377138534/1600385540179051/